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ねむの木学園の絵画展

「ねむの木学園」の子供たちが描いた絵の展覧会
宮城まり子さんが運営する肢体不自由児の施設である
会場へ入るや 胸に強烈なストライクを受ける
繊細緻密で限りなく明るい色彩
純粋な心が画面に広がる、、、、私は、泣けた 泣けた
この子は骨の病で骨折を繰り返し身長が
1メートルほどにしか伸びない
病を告げたとき その子とまり子さんはベッドで抱き合って
1晩泣き明かした
身体が小さい分 大きな絵を書いてちょうだい
それからその子は真摯な心で大きな画面に
向き合い1枚の絵を仕上げるのに3年を要した
      私は金縛りに遭い足が動かない 胸が沸騰している
ねむの木学園の絵画展_f0222378_184631.jpgねむの木学園の絵画展_f0222378_1852398.jpg








両手両足アセトーゼ 耳が聞こえない
まり子さんは何とかしてと考え
大井川鉄道のSLを見に行き汽車が来る線路に耳をつけた
ガタガタ線路が鳴る
急いで逃げて また線路に耳を付ける
こうしてこの子は響きを感じ取った
この子の絵はいつも汽車
吐く煙も汽車
     この絵は障害を超え輝き躍動している 嬉しさがこみあげる
ねむの木学園の絵画展_f0222378_18174589.jpgねむの木学園の絵画展_f0222378_18184210.jpg








手も足も重い病で動けません、でもその子は動きたくて仕方がなく暴れる
絵も書きたくて仕方がない
そこでまり子さんはその子の身体をまり子さんに縛り付け
腕をまり子さんの腕にテープでぐるぐる巻きにし
手に刷毛を持たせ一筋走らせた  嬉しかった
その子はありったけの力で「アー」と言った ありがとうです
それから優しい絵を描く
     私はこの子の絵に朝の透明な空気を感じる
ねむの木学園の絵画展_f0222378_12482160.jpgねむの木学園の絵画展_f0222378_12483825.jpg








絵を描き始め すべての絵に炎が描かれる
小さい頃近くで火事があった
その心の傷を消したいと思いまり子さんは海へ連れて行った
それからはタコ、イソギンチャク、ヒトデを書くようになり炎は書かなくなった
ねむの木はお花の中
バセドー氏病のその子はお花が好きになり
根気よくお花の絵を書く
    私は眺めていてこの花園にふわふわ浮かんで微笑んでいる自分を感じた
ねむの木学園の絵画展_f0222378_1372932.jpgねむの木学園の絵画展_f0222378_1374917.jpg








車いすのまり子さんの指揮で子供たちの合唱があった
ひたむきな目で歌う姿に また涙 涙

まだまだブログに載せたい、、、長くなるのでこの辺で止めよう
もう1つだけ
学園に来て その子の家庭の状況が良くなり帰って行った
まり子さんは引き止めたかった
その子は1年後に逝ってしまった
   なんてこと 天運の流れと言おうか、、、
私は10年前に掛川にある「ねむの木こども美術館」を訪れている
可愛いメルヘンの建物
見終えて震える心の琴線を抱きながらバス停前の喫茶でひとやすみ
「いらったいまて」
「かちこまちまちた」
「ありがちいごたいまつ」
たどたどしい言葉でゆがんだお顔に笑みをいっぱい込めて
オーナーのおじさんが丁寧な応対をして下さった
都会の喫茶で受ける応対の100倍嬉しかった

このブログ 著作権侵害の罪に問われるだろうか
疑問を問いつつ書かずにはいられない感情に
つきあげられ載せました。
Commented by okounokahori at 2016-06-10 01:34
涙なくしては見られない作品ばかり
久々に心の底から揺さぶられました
コメントありがとうございます。
by okounokahori | 2016-05-17 06:28 | 美術 | Comments(1)

旅行好き特に秘境にどっぷり


by okounokahori